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愛宕公園から発信する まちづくり活動情報

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愛宕公園という場所は、郡上を治める支配体系を変革していった時代、郡上八幡が城下町として形成される時代、そして明治から昭和へと文明の繁栄を謳歌する時代と郡上八幡の時代の節目にあってその要所として在った場所です。元は自然とともにある鎮守の森である愛宕”山”が、人々の歓びをあつめる愛宕”公園”となることで、自然・歴史・文化を抱く比類なき場所となっているのです。その痕跡として残る歌碑や古牌、天然記念物となっているモリアオガエル、東殿山へと到る三十三所の観音様、400年の樹齢となる墨染めの桜、慈恩禅寺の加護によって守られる円通閣、戦没者眠る記念碑、今は廃されはしましたが私設動物園など、見渡せばいろんな有志たちが、この公園に関わることでこの「まち」に生きる証を残し、出会いや発見を享受してきました。一度にはできません、ひとつづつ愛宕公園に在る魅力をお伝えをいたしたいと思います。

私たちは歴史の一節に生きています
今生きている私たちから愛宕公園のルーツを辿る

愛宕公園で、あれこれ活動することから、いろんな人から想い出や古碑の意味を教えてもらい、そしてそこにある事物から感じられる空想や知識から学ぶこと、それはここにある歴史が過去のものなのではなく、今でも私たちの暮らしに息づいているということです。愛宕公園にある歴史に価値を発見することは、ひとえにこれからの私たちの希望を見つけるための道標でもあるのです。
LinkIcon愛宕公園の歴史

やや寝坊気味な朝日が樹間より蒼く囁くのが愛宕公園の一日の始まりです。東殿山を沿うように日差しが流れ、夕刻には紅みがかった夕日に影が未練いっぱいに伸びていきます。木陰は咲く花の彩りをさすり、池は空と光の礫と遊ぶ、愛宕公園の一日はいつも違う日差しとの会話です。

寡黙なる冬、しがみつく白き雪に折れかかる枝にも花の蕾を育てようと。暖かき春、歓びいっぱいに桜の花を愛でて。息吹く夏、強き日差しに葉の色は緑焦がし日陰を人々にやさしく。艶やかなる秋、明日の夢を紅く歌いこえ枯らして。

朝夕にお出かけとお帰りの挨拶さえずる鳥たちがまるで井戸端会議のようで。名は知らぬとも逞しく咲く草花たち。梅雨に瓢箪池と勝軍池に産みつけるモリアオガエルの卵、モリアオガエルたちが選んでくれたこの場所は生命あつまる場所でもあるのです。

人々は心を寄せる拠りどころを求めます。愛宕神社の祭礼に舞う巫女の捧げもの、誰知れず、三十三間道、円通閣の観音様に花を活け、前掛けを新しいもの交換する、それは生命の復活と暮らしの豊穣への願いを込めて。